cBN工具にIPX10処理をすることで2~5倍の寿命延長を可能にします。

cBNチップにIPX10処理

 東セラは、cBN(多結晶窒化ホウ素)工具にIPX処理を施し、寿命を2~5倍に伸ばす技術開発に成功いたしました。cBNはダイヤモンドに次ぐ硬さを持つ物質で、ダイヤモンドに比べて熱に強く、鉄との反応性が低い性質を持つため、その粒子を超高圧下で熱結したものは、硬質材料の切削にとどまらず、近年は鋼や鋳鉄の超高速切削などにも用いられています。東セラは、cBN工具に格安の費用でIPX10処理を施します。

IPX10処理

INPLATE-IPXの技術をベースにしたもので、従来のコーティング手法と組み合わせたcBN工具に特化した処理方法です。IPX10処理により、ナノミクロンの単位で強固な組成に変え、耐熱性。耐磨性、耐欠損製を向上させます。また、特殊潤滑物質を注入して加工時の摩擦係数を低減させ、工具寿命の延長を図ります。多彩なIPX処理の中でも、cBN工具ではより高い結果が得られています。。

注目のcBNチップ

 近年、直接変換焼結法が開発され、99.9%の高いcBN含有率を誇る工具が登場しました。焼入鋼をはじめ、鋳鉄、焼結部品など鉄系難削材の中仕上げ、仕上げ加工などの用途を中心に、生産性向上・コストダウンに貢献する次世代工具として注目を集めています。